第1回 導入

冒険の発端は、前回ゴブリンたちから奪い取った大理石の置物にあった。より正確には、その中に隠されていた「青銅製の鍵」に。

鍵には奇妙な紋章が刻まれていた。その紋章は上下一対の牙を模したもので、見るものにどこか禍々しい印象を与えるものだった。さらに、ゴブリンたちが持っていた指令書の裏には、おそらく消し炭で殴り書いたのであろう下手糞な地図があった。そしてそこには一対の牙の印が……。

街で情報を集めたところ、紋章は混沌にして悪の女神ベルターのものであり、地図にあった印こそ、数十年前に滅ぼされた彼女の神殿の所在を示しているというのだ。

さまざまな思惑の下、PCたちは失われた邪神の岩窟寺院へと向うのであった。