ベルター神の失われた岩窟寺院 (06)


寺院の片隅には、ドワーフとおぼしき人物の亡骸が横たわっていた。彼の兜にはベルター神の仇敵、ジャスカー神の印が刻まれていた。おそらくは寺院討伐に携わった者の一人なのだろう。

〈捜索〉してみると、壁にドワーフ語で遺言が残されていること、亡骸の一部が変色していることに気がつく。神官は呪いか毒の類が彼の命を奪ったのかもしれない、とぽつり呟いた。